CRE【Corporate Real Estate】
CREは、米国で1960 年代に生まれた概念で、多くの米国企業にはCRE を担当する専門部署がおかれ、その職能も確立されている。米国の場合には、不動産資産のマネジメントに深く関係するワークプレイス(オフィス)についてもCRE の対象範囲となっている。
日本でCRE という言葉が聞かれるようになったのは2006 年頃からである。2006 年12 月には、国土交通省の土地・水資源局内に「CRE 研究会」が設置された。同研究会の目的は、企業不動産の現状と課題を分析するとともに、今後のあるべき企業不動産の所有・利用戦略について研究することとされている。現在でも活動が継続され、CRE戦略のガイドラインや手引きの作成に取り組んでいる。
また、2007 年1 月にはCRE マネジメント推進コンソーシアムが発足した。こちらは、民間の会計、不動産、情報、金融等の専門企業で構成される。 CREマネジメントの普及・促進に関する事業を行い、企業価値の向上を支援し、促進することが趣旨である。
日本でCREが話題になっているのは、経営効率化が大きな課題となり、施設資産の効率化が当然と考えられるようになっているためである。また、減損会計の影響もある。さらに、不動産証券化、セール&リースバックなど資産売却の方法が多様化し、オフバランス(バランスシート上の資産から外す)を実行する企業が増えていることもある。
日本の企業にとっては、保有・賃借を含めて、経営資源としての不動産をどう活用するかが課題である。その意味では、CRE という用語の普及だけでなく、経営課題として深く認識され、経営活動として戦略的に実行されることが重要である。
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