条件的ノックアウト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/22 03:11 UTC 版)
「Cre-loxP部位特異的組換え」の記事における「条件的ノックアウト」の解説
個体の発生に必須な遺伝子は単純な方法ではノックアウト個体を得ることができないが、Cre-loxP系を用いることで特定の条件下でのみ遺伝子ノックアウトすることが可能になる。 発現特性が既知のプロモーターを利用して、Creを特定の組織あるいは特定の時期に生産するマウスを用意する。例えばもし脳でだけOFFにしたいなら、そこでだけ機能するプロモーターをさがし、その後ろにCreの遺伝子creを繋げて、脳でだけCreが生産されるようにする。次に、目的遺伝子の前後にloxPを挿入したマウスを用意する。この2つのマウスを交配させて得られた子孫のうち、双方の遺伝子を持つものを選択する。 使いたいプロモーターが胚発生の初期にも活性化してしまうことはよくある。そんな場合のために、creのプロモーターを改変してドキシサイクリンやタモキシフェンなどの薬剤を使って活性化を誘導出来るようにすることで、確実にノックアウトを制御できる系がある。
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