CIAでの仕事と著書『The Secret Man』について
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「フランク・デュークス」の記事における「CIAでの仕事と著書『The Secret Man』について」の解説
何人かの著名な人物は、彼の著書『The Secret Man』でCIAのために働いたというデュークスの主張に反論した。CIAにおいてウィリアム・J・ケーシー長官の下で副長官、後に長官も務めたロバート・ゲーツは、「デュークスのことは聞いたことがなく、CIAで知っている人は誰もいなかった」と語った。デュークスは、他に働いていた人物としてノーマン・シュワルツコフ将軍とジョン・K・シングラウブ少将の名を挙げたが、どちらもデュークスの主張を否定した。シングラウブはこの本を「実質完全な創作」と呼んだ。シングラウブは自身の弁護士を通し、本を出版したReganBooksを所有するハーパーコリンズに、出版について考え直してほしいと伝えた。Soldier of Fortune誌は、本の内容に少なくとも10の穴があると述べた。例えば「ケーシーがデュークスの仕事を個人的に処理し、CIAの誰も彼のことを知らないと保証した」としながら、多くの場合他の人員から文書や支援を受けとっており、矛盾していることなどである。CIAの広報官は、この本は「全くの幻想」だとし、「CIAがこのようなことにコメントするのは珍しいが、あまりに馬鹿馬鹿しいので必要だと感じた」と語った。また、ケーシーが既に死去しているのもデュークスにとって好都合とも述べた。Publishers Weeklyのレビューでは、「昔のペーパーバック本のような回顧録で、著者の幻想的な人生の真偽を判断するのは困難」と評した。 また、デュークスは本の中で、父のアルフレッドが第二次世界大戦前にモサッドで働いており、1939年にユダヤ人旅団に加わっていたと主張した。ナイジェル・ウェストによれば、デュークスの家族史は精査に耐えるものではなく、モサッドは第二次世界大戦後まで創設されず、ユダヤ人旅団結成も、アルフレッドが参加したとされる数年後である。かつてNavy SEALsチーム5を指揮し、デュークスと同じ著作権エージェントと契約していたラリー・シモンズは、デュークスの著書の中で一緒に写った写真が取り上げられ、見出しに「SEALチームリーダーと語り合った」と書かれていた。シモンズはこれを否定し、デュークスについて「彼はアメリカの戦士ではない。彼は詐欺師だ。」と答えた。
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