C-AU711形による冷房改造車
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「国鉄113系電車」の記事における「C-AU711形による冷房改造車」の解説
非冷房車を数多く抱えていたJR東海では、冷房化率向上の早期実現のため、国鉄時代からのAU75形に代わるインバータークーラーによる0番台非冷房車の冷房改造が1988年より開始された。1987年度に115系1000番台3両の冷房化改造でが試用され、結果が良好なことから1988年度より本格改造が開始されている。冷房装置は集約分散式のC-AU711形2機/両となり、重量の分散によって車体補強などの関連工事が簡略化された。 冷房電源は、編成単位で非冷房であった場合はモハ112形の20 kVAのMGが存置され、編成中のクハ111形1両に専用の直流600 V静止型コンバータ (SCV) が新設された。AU75冷房付電動車と編成を組むクハ111形は、モハ112形の大容量MGから給電された。 冷房風道は、AU75形搭載車とは異なり、室内灯取付位置に沿って線路方向に2本入る形となり、既設の扇風機もそのまま使用された。蛍光灯は、冷房風道横の取付座に増設された。 改造にあたり、冷房付電動車と編成を組むクハ111形は元番号のまま、SCV搭載のクハ111形は元番号+6000、その他は元番号+5000と区分された。また、冷房機の外観は全て同じであるが、MGから給電を受けるものはC-AU711C形、SCVから給電を受けるものはC-AU711D形と区別されていた。また、側面行先方向幕は取り付けられなかった。運転台後部の通風器の取り替え(大型→通常の吸出式または押込式)も行われなかった。 SCV搭載車は全て大垣区に集められ、MG給電車のほとんどは静岡区に所属した。一部のクハ111形は汚物処理装置未取付のままトイレを使用していた。対象車は全車初期車であり、313系投入により2001年3月までに全車が廃車された。
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