Abuse Feedback Reporting Format (ARF)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/10 07:35 UTC 版)
「フィードバックループ」の記事における「Abuse Feedback Reporting Format (ARF)」の解説
2005年、Yakov Shafranovichによりフィードバックループのための標準的なフォーマットが考案され、現在IETFでdraft format として取り扱われている。 AOLが使用していたフォーマットがその原型になっている。フィードバックループにARFを利用する必要はないが、米国では事実上の標準となっている。 ARFは一般的な不正利用報告に類するものであれば、さまざまな報告ができるよう拡張可能になっている。例えば、対策窓ロヘ迷惑メール報告を行うことや、メールのオプトアウト(購読解除、配信停止)にも利用できる。フォーマットとしては、multipart/reportを含んだMIMEパートと、報告をしたい対象のメールのヘッダ、本文で構成されている。 Draftではオリジナルのヘッダと本文、及び受信者アドレスは変更しないことを推奨しているが、プライバシーポリシー上の理由により一部を修正・変更しても問題ないとしている。 ARFに格納されたフィードバックループは、報告をしたい対象のメールと同じ題名(Subjectフィールド)がそのまま利用される。バウンスメール(エラーメール)のように複数のパートで構成されており、人間が読んで理解できるパート(human readable part)、プログラムが認識できるパート(machine readable part)、報告をしたい対象のオリジナルパートで構成されている。プログラムが認識できるパートタイプはmessage/feedback-reportとして定義され、Draftで詳細に定義されている。 ARFはさまざまなレポートができるように拡張可能になっており、これはFeedback-Typeフィールドで定義されている。 Feedback-Typeフィールド(現在のドラフト) abuse迷惑メールなど、電子メールの不正利用を報告する dkim送信ドメイン認証であるDKIMの認証失敗を報告する fraudなりすましやフィッシング詐欺のメールを報告する miscategorizedレピュテーションシステムなどを用いたコンテンツフィルタが誤判定した場合に報告する not-spam「迷惑メールでない」として報告する opt-outメールの送信者にオプトアウト(購読解除、配信停止)を求める virus元のメールにウイルスが発見された場合に報告する other上記以外の報告を行う Feedback-Typeフィールド以外にもいくつかのフィールドが利用できる。これらには、特定のFeedback-Typeに作用するようなものもある。また、フィールドによってはSource-IPフィールドのように1つだけ利用されるものもあれば、Removal-Recipientフィールドのように複数回登場するものもある。 さらに、DKIM-Failureサブタイプのようなものもある。 ARFのサンプルを次に示す。プログラムが認識できるパートの最初の3行が必須となる。 From:
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