AWKの処理系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 14:17 UTC 版)
もともとのAWKは、UNIXに付属していたものであったが、様々なプラットフォームに移植された他、GNU AWK(gawk)を代表に、他の実装も多い。 旧版 1970年代後半から1980年頃開発されていたもので、V7の頃のUNIXに付属、『UNIXプログラミング環境』(en:The Unix Programming Environment)4.4節での説明で使われている版でもある。関数のユーザー定義ができないのが、現在と比べると大きな制限である。これ、ないし次を指して、日本ではくだけた感じで「元祖」などと呼ぶ。 nawk 1980年代後半頃までのバージョンアップにより登場したもので、SVR3の頃のUNIXに付属。旧バージョンと区別してnawk(new awk)とも。関数のユーザー定義などの機能が追加された。一つの真正の、といった感じで、他と区別する場合はone true awkなどとも呼ばれる。(BSDでは本家 UNIX とは別の実装になっているtoolも多いが)FreeBSD(バージョン5およびそれ以降)の/usr/bin/awkなどはこれである。大きな機能追加などは以前から無いが、現在もメンテナンスされている。 FreeBSD、NetBSD、OpenBSD、macOS、illumos、Android などで使用されている。 gawk GNUプロジェクトによるAWKの実装。GNU/Linuxディストリビューションではawkという名前のプログラムがこの実装であることが多い。POSIX 1003.2コマンド言語とユーティリティ規約に定められた言語の定義に適合している。マルチバイト文字への対応やネットワークへの接続機能など、オリジナルのAWKには無い多数の拡張が加えられており、現在もバージョンアップが続いている。 jgawk gawk がマルチバイト文字に対応する以前に作られた gawk の日本語文字対応拡張版。 mawk マイク・ブレナン(英: Mike Brennan)作。旧版のawkに少数の拡張が加えられている。バイトコードに変換されて実行されるため,高速な動作が期待できる。またgawkよりもバイナリサイズが小さい。 mawk MBCS 木村浩一(ハンドル名:Bruce)によるmawkのマルチバイト拡張。 標準 AWKはawk(1)としてIEEE Std 1003.1-2017で標準化されている。また、Linux Standard Baseでも指定コマンドになっている。
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