ACLS 頻拍アルゴリズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/19 14:21 UTC 版)
症状が持続する頻脈の場合は場合はACLS頻拍アルゴリズムに基づいて治療がおこなわれる。まずはバイタルサインや全身状態から循環動態が保たれているか、保たれていないかを判断する。循環動態が保たれていなければ電気的除細動(カルジオバージョン)の使用を検討する。意識がある場合は鎮静薬を用いてでも電気的除細動を行うべきであり、決して遅らせたりはしない。循環動態が保たれていれば薬物療法を考慮する。薬物療法はnarrow QRSかwide QRSであるのか?あるいは規則的か非規則的かによって使用する薬物は異なる。 特に重要な区別がnarrow QRSかwide QRSであるのかという点である。本来の刺激伝導系を伝導する場合は心室中隔から左室、右室へと均等に伝わるが心室性頻拍jの場合は左室または右室から伝導が始まるため偏りが生じ、伝導時間が長くなるためwide QRSになると考えられている。 上室性不整脈にはジギタリスなどを用いることがあるが心室性不整脈ではリドカインなどが用いられることが多い。上室性不整脈薬は房室伝導を抑制するものが多いため、心室性不整脈の患者に上室性不整脈薬を投与すると悪影響を及ぼしショックや心肺停止になる可能性があるからである。そのため心電図にて上室性か心室性か不明な場合は心室性として扱う。 narrow QRSであれば上室性であり、心室性頻拍であればwide QRSであるがこの命題の逆は正しくない。上室性頻脈でwide QRSとなる不整脈としては早期興奮症候群(WPW症候群)や完全脚ブロック、心室内変行伝導、Ⅰa型抗不整脈薬使用中の場合に認められる。
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