インフルエンザAウィルス
別名:インフルエンザエーウイルス、インフルエンザA型ウィルス、A型インフルエンザウィルス、A型インフルエンザウイルス
インフルエンザの病原となるウィルスのうち「A型」に分類されるウィルスの総称。
インフルエンザウィルスにはA型、B型、C型といった区分があるが、これらのうちA型は最も強力とされる。インフルエンザAウィルスはヒトからヒトへ感染するタイプだけでなく、家畜、家禽、野禽などの間で感染を拡大するものも少なくない。
トリに感染する「鳥インフルエンザ」はインフルエンザAウィルスの一種である。インフルエンザAウィルスの亜型である「H5N1型鳥インフルエンザウィルス」および「H7N9型鳥インフルエンザウィルス」は、強力である上にズーノーシス(人畜共通感染症)でもあり、パンデミックの危険性が高いウィルスとされている。
関連サイト:
インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒト感染に対するWHOのリスク評価
エーがた‐インフルエンザウイルス【A型インフルエンザウイルス】
読み方:えーがたいんふるえんざういるす
ウイルス内部の抗原性の違いからA・B・C型の3種類に分類されるインフルエンザウイルスのうちA型に分類されるウイルスの総称。鳥類や人・豚・馬などの哺乳類に感染する。
[補説] A型ウイルスは、カモ類の腸内に常在するウイルスが変異して他の動物種に広まったと考えられている。ウイルスの表面に、宿主細胞への侵入に関与するヘマグルチニン(HA)と、細胞からの遊離に関与するノイラミニダーゼ(NA)という2種類の糖たんぱく質があり、その抗原性により亜型に分類される。HAは16種類(H1〜H16)、NAは9種類(N1〜N9)が知られ、「H3N2」のように表される。通常、人にはH1、H2、H3亜型およびN1、N2亜型のものが感染する。鳥インフルエンザでは、H5、H7亜型の中に鶏などの家禽に重篤な症状を引き起こすものがある(→高病原性鳥インフルエンザ)。豚は人や鳥のインフルエンザウイルスに感染しやすく、人と鳥のウイルスに同時に感染した場合、豚の細胞内でウイルスの遺伝子が混合し、新型のウイルスが出現することがある(→遺伝子再集合)。
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