767-200
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 05:15 UTC 版)
1978年に生産が立ち上がり、1981年から1994年まで生産された767型機の最初期モデル。1982年にユナイテッド航空が運航を始めた。 当初は安全上の理由から、飛行試験用の1 - 4号機の操縦乗員を3人にしていたが、1981年9月にアメリカ政府の委員会が「新型機については2人乗務でも安全運航が可能」との結論を発表。またそれと同時にライバルのエアバスも、同クラスの新型機・A310での2人運航を本格化したため、ボーイングは急遽767を2人乗務へ設計変更した。6号機からは2人運航が可能な操縦席で製造し、1982年5月27日に初飛行を行っている。 2000年代以降では退役する機材もあり、日本航空と全日本空輸で運航されていた767-200はすべて退役している。全日本空輸で使用されていた機体は貨物機に改造され、アメリカのエアボーン・エクスプレスで使われている。デルタ航空でも退役が始まり、とくに同社の経営不振の際に社員が有志で購入した「スピリット・オブ・デルタ」と呼ばれた767-232(機体記号:N102DA)は2006年3月に退役し、ジョージア州アトランタ市の同社本社に所在するデルタ航空博物館へ寄贈された。 2001年のアメリカ同時多発テロでは、アメリカン航空とユナイテッド航空の767-200がアルカイダのテロリストにハイジャックされ、ニューヨークのワールド・トレード・センターに突入した。この衝突はツインタワーの崩壊を招き、乗客や警察官や消防士を含む2763名が命を落とした。
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