52式拳銃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 22:24 UTC 版)
中華人民共和国では、52式拳銃(52式手枪)あるいは765公安拳銃(765公安手枪)なる名称でPPKのコピーモデルが製造された。建国から間もない1950年代初頭、人民解放軍および公安警察組織では、第二次世界大戦および国共内戦を通じて調達・鹵獲された世界各国の雑多な銃器が配備されており、その有様は「万国武器博覧会」(万国武器博览会)と例えられるほどだった。部品や銃弾の調達もままならない中、諸勢力によるサボタージュに対抗しなければならない警察当局は速やかに拳銃の標準化を図る必要に駆られていた。1951年には51式拳銃(トカレフTT-33)が採用されるが、私服警官向けとしては大きく嵩張るとして不評で、また朝鮮戦争最中の朝鮮半島に派遣される中国人民志願軍への供給が優先されていた。より小型かつ調達が容易な警察拳銃を模索した結果、大戦中に使用されていたPPKのコピーモデルを設計することとなった。こうして1952年に採用された52式拳銃は、基本設計こそPPKと同一だったが、加工技術や材料品質の問題のため強度や信頼性が劣ったと言われている。また、.32ACP弾は国産化されておらず、大戦中の在庫と東欧の友好国からの輸入に頼るほかなかった。1964年には52式の設計に改良を加えた64式拳銃(英語版)が採用されている。
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