3次元デバイス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 06:10 UTC 版)
3次元デバイス(3D-IC)を構築する製造技術に多数のチップやウェハを積み重ねる方法(「積み重ね法」または「張り付け法」)がある。ELVIC(Elemental Level Vertically Integrated Circuit)と呼ぶ「積み重ね法」(米国特許 第4,612,083号)(1984年)、(欧州特許 第016815B1号)(1992年)、(日本国特許1760133)(1993年)、(日本国特許1899777)(1995年)を開発した。ELVIC技術は、(a)チップを三次元的に積層する技術、(b)各チップの表面と底面を導通する垂直配線を形成する技術からなる。(b)はチップを上下に貫通するビアホールを形成するエッチング工程とビアホールに垂直配線を埋め込む工程、からなる。本ELVIC技術は無線ICタグチップ(ミューチップ)、等の両面電極を形成するために不可避な技術として現在も広く利用されている。異なる半導体材料で形成されたデバイスを同一チップ上に形成することは難しい。この問題を解消するために「積み重ね法」を適用した。CMOS回路が形成されたSiチップの上にInGaAsP/IbP発光ダイオードが形成された化合物半導体チップを重ねた3D-ICを作成して、その特性を評価した。他の3D-IC技術として、絶縁膜上に単結晶Si層を生成したSOI(Silicon on Insulator)を作成し、Si層の結晶方位とSOIの表面形態を評価した。さらに、表面形態とMOSFETのしきい値の関係を評価した。SOI基板を用いてMOSFETを製造する技術、等開発した。
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