2013年の不祥事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 16:38 UTC 版)
高級酒に安酒を混入 浪花酒造では、例年、新酒に前年の同じ種類の酒を数パーセント混ぜることで味を調えていた。しかし、大阪国税局の調査によれば、吟醸酒を製造する際に、前年分が完売した銘柄があったため、代わりにさらに価格の安い普通酒を混ぜていたとされる。その後、財務大臣からの指示により、同社は対象製品を回収することとなった。 醸造アルコールを混入 国税庁の基準では、純米酒の原料は白米と米麹のみとされ、醸造アルコールの使用は認められていない。また、吟醸酒の原料としては、醸造アルコールを使用は白米の重量の1割以下までとされている。しかし、大阪国税局の成分分析によれば、浪花酒造が純米酒に醸造アルコールを混ぜており、吟醸酒に基準を超える醸造アルコールを加えていたとされている。基準を無視して醸造アルコールを混入させた理由について、浪花酒造は「普通酒で成分が違ってもおいしくなると思って入れてしまった」と説明している。その後、大阪国税局は基準に従うよう指導し、同社は対象製品を回収することとなった。 ラベルの張り替え 大阪国税局の調査によれば、吟醸酒に価格の高い純米大吟醸のラベルを張ることで、高級品に見せかけて販売していたとされている。ラベル表示を偽装した理由について、浪花酒造は「味がほとんど変わらないので、その場しのぎでやってしまった」と説明している。その後、同社は対象製品を回収することとなった。 首脳に振る舞われた酒と主張 「浪花正宗 純米大吟醸 究極の技」について、浪花酒造は公式サイトで「2008年の洞爺湖サミットにて、各国首脳も味わった銘酒」だと紹介しており、「政府の依頼を受けて使われた」「各国首脳も味わった」と説明している。ただ、日本の外務省は浪花酒造側から無償提供を申し出があったと説明したうえで、第34回主要国首脳会議で首脳らに振る舞われた事実はないとしている。
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