2004年の訴訟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/13 06:56 UTC 版)
「ハイペリオン・レコード」の記事における「2004年の訴訟」の解説
2004年、ハイペリオンはライオネル・ソーキンスとの間で起こった法的紛争に巻き込まれた。ソーキンスは音楽作品の校訂者であり、彼が校訂したミシェル=リシャール・ドラランドの作品が、ハイペリオンの録音に使用されていた。ソーキンスは、自分の校訂版に係る音楽著作権のロイヤルティーを求めて、ハイペリオンに対する訴えを起こした。ハイペリオンは、当該版はソーキンス自身が作曲したオリジナルなものではないので著作権は発生しておらず、また、ソーキンスは印税(hire fee)という形で演奏家からその使用と引換えに支払を受けていると主張した。2004年5月に訴訟が提起されたが、裁判官はソーキンスの請求をほぼ認容する判決を下した。ハイペリオンは、2005年3月に控訴したが、控訴審は原審を維持した。ソーキンスが請求した損害賠償の額自体は少なかったものの、その訴訟のためにハイペリオンが投じた費用は数百万ポンドに上った 。そのため、ハイペリオンは一時期事業の存続が危ぶまれる事態にまで陥ったが、音楽家、消費者、作曲家から多くの金銭的援助が寄せられ、その危機を脱している。たとえば、ハイペリオンのピアニストであるマルカンドレ・アムランは、シャルル=ヴァランタン・アルカンのピアノ独奏による協奏曲再録音の理由の一つに、この経営危機を挙げている。
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