1861年のトライアル
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「ウィットワース銃」の記事における「1861年のトライアル」の解説
1859年6月に、ウィットワース銃の主題全体は新たに再編成された兵器選択委員会に受け渡された。委員会は、1000~1200丁のウィットワース銃を提供する様に要請したが、ホイットワースは、ライフル一丁を10ポンドで製造しており、委員会にとってはこれは高価過ぎた。そして、1860年3月まで重要な決断は何もされなかった。 ホイットワースは、10丁の.448口径のウィットワース銃をエンフィールド造兵廠で製造する事に賛成し、それに加えてもう10丁製造された。ウィットワース銃は、1860年9月17日に届いたが、小口径のエンフィールド銃の注文が1860年9月13日にされたなどの様々な理由があって、委員会は、新たなトライアルを1861年の夏まで開始できなかった。 トライアルでは、エンフィールド銃、ウィットワース銃、ランカスター楕円形銃身小銃(英:Lancaster oval bore rifle)、そして後装式のウェストリー・リチャーズ銃(英:Westley Richards rifle)が使用され、この4種のライフルの小口径(.451口径)化モデルが使用されたが、それに加え、エンフィールド銃は軍のサービスに使用されている通常モデル、ライフリング本数やねじれがそれぞれ違う4種のモデル、ランカスター楕円形銃(英:Lancaster oval bore rifle)は口径を大きくしたモデルが使用された。 このトライアルで使用されたウィットワース銃の銃身は、エンフィールド造兵廠で製造され、重量が通常のものより重いものと、軽いものが存在していた。 重い銃身は、エンフィールド銃のそれ(1.93kg)より0.5kg重く(2.43kg)、軽い銃身は、エンフィールド銃のそれ(1.93kg)より0.18kg重かった(2.11kg)。ストックの重量を削減した事で、軽い銃身のウィットワース銃は、エンフィールド銃と同等の重量にすることが出来た。重い銃身のウィットワース銃の場合ならば、エンフィールド銃よりわずか0.31~0.45kg程重くなるだけになった。 重い銃身、又は軽い銃身のウィットワース銃がそれぞれ複数使用され、トライアルで使用された全ライフルの中で、重い銃身のウィットワース銃が、精度において最も優秀であった。 以下の複数の表は、重い銃身のウィットワース銃と、トライアルで使用された小口径(.451口径)ライフルとの800ヤードにおける性能指数の比較である。 重い銃身のウィットワース銃と、軽い銃身のウィットワース銃の800ヤードにおける性能指数比較ライフル800ヤードにおける性能指数重い銃身のウィットワース銃 17.59インチ(0.45メートル) 軽い銃身のウィットワース銃 19.32インチ(0.49メートル) 重い銃身のウィットワース銃と、小口径(.451口径)エンフィールド銃の800ヤードにおける性能指数比較ライフル800ヤードにおける性能指数小口径(.451口径)エンフィールド銃 18.02インチ(0.46メートル) 重い銃身のウィットワース銃 17.11インチ((0.43メートル) 重い銃身のウィットワース銃と、小口径(.451口径)のウェストリー・リチャーズ銃の800ヤードにおける性能指数比較ライフル800ヤードにおける性能指数重い銃身のウィットワース銃 15.67インチ(0.4メートル) 小口径(.451口径)ウェストリー・リチャーズ銃 20.26インチ(0.51メートル) 小口径(.451口径)ランカスター楕円形銃身小銃と、重い銃身のウィットワース銃の800ヤードにおける性能指数比較ライフル800ヤードにおける性能指数小口径(.451口径)ランカスター楕円形銃身小銃 19.32インチ(0.49メートル) 重い銃身のウィットワース銃 15.32インチ(0.39メートル)
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