1837年の品位変更
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 00:09 UTC 版)
「アメリカの金貨」の記事における「1837年の品位変更」の解説
1837年1月18日に署名された貨幣法(Coinage Act of 1837)では、金貨の品位を従来の116/129からわずかに引き上げ900/1000とされた。残り100/1000の合金成分は銅および銀とされ、銀はこのうち半分以下と規定されたが、1838年から製造されたイーグル、1839年からの1/2イーグル、および1840年から1/4イーグル金貨では銀の含有率は0%になり金に対する合金成分は銅のみとなった。この結果、イーグル(10ドル金貨)は量目はそのまま、金含有量は232.2グレーン(15.0463g)となった。以下1/2イーグル(5ドル金貨)および1/4イーグル(2.5ドル金貨)も量目・品位共に額面に比例、金銀比価は1:15.988、金1トロイオンスが20.67ドルとなった。ただし、このタイプのイーグルは1838年から、1/2イーグルは1839年から、1/4イーグルは1840年からの製造となっている。 このタイプの金貨は表面はクリスチャン・ゴブレクトによるリバティヘッド(Liberty Head)またはコロネットヘッド(Coronet Head)と呼ばれる「LIBERTY」と刻まれた冠を被った自由の女神の頭部が刻まれたデザインである。 額面は、イーグルは1838年から1907年まですべて「TEN D.」、1/2イーグルは1839年から1907年まで「FIVE D.」、1/4イーグルは1840年から1907年まで「2½ D.」と刻まれている。 1837年にはシャロット、1838年にはダロネガとニューオリンズに造幣局の支局が開設され、それぞれの局で1838年から1861年まで金貨が鋳造され、ここで製造された金貨にはシャロット「C」、ダロネガ「D」、ニューオリンズ「O」のミントマークが刻まれている。ニューオリンズでは1879年に金貨の鋳造が再開され1909年まで金貨製造が続いた。1906年からデンバーで金貨鋳造が始まり、これ以降に見られるミントマーク「D」はデンバーを示している。
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