1837年以降の10ドル金貨
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「イーグル金貨」の記事における「1837年以降の10ドル金貨」の解説
1837年には量目は変えず金品位を僅かに上げ、116/129(899.2/1000)から900/1000と微調整された。イーグル金貨は258グレーン(16.718g)(品位900/1000、純金232.2グレーン: 15.046g)となった。 リバティヘッド(コロネット)タイプのイーグル金貨は1838年から1907年まで、インデアンヘッドタイプのイーグル金貨は1907年から1933年銘までが製造された。リバティヘッドは1866年銘からモットーが入り、インデアンヘッドは1908年からモットーが入った。 以下は額面に比例であり、1/2イーグルは129グレーン(8.359g)(品位900/1000、純金116.1グレーン: 7.523g)、1/4イーグルは64.5グレーン(4.180g)(品位900/1000、純金58.05グレーン: 3.762g)となった。これにより金銀比価は1:15.99となった。 1849年からはダブルイーグル(20ドル金貨)(516グレーン: 33.436g)(品位900/1000、純金464.4グレーン: 30.093g)および1ドル金貨(25.8グレーン: 1.672g)(品位900/1000、純金23.22グレーン: 1.505g)、1854年からは3ドル金貨(77.4グレーン: 5.015g)(品位900/1000、純金69.66グレーン: 4.514g)も製造された。 1792年以来、アメリカは金銀複本位制を採ってきたが、1850年台終盤頃のネバダ州における膨大な銀鉱の開発から銀価格が下落し、1873年の貨幣法(Coinage Act of 1873)では銀貨が補助貨幣扱いとなり金本位制となった。金本位制は1900年に正式に法律に金1オンス=20.67ドルと明記された。 1933年にはルーズベルト大統領は大統領命令6102号を発令してアメリカ市民の金保有を禁止し、金本位制・金貨の製造も停止された。この時市民は金1オンス=20.67ドルの平価で収集用金貨を除く金貨や金制品の供出を強制された。このため1933年銘の金貨は全て溶解されたことになっていたが、最終年号である1933年銘の20ドル金貨がオークションに出品され、アメリカ政府は金貨の所有権をめぐって提訴する事件に至った。これとは別のダブルイーグル金貨が、2021年6月にやはりオークションに掛けられ、コインの史上最高の1887万ドルで落札されている。
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