持ち帰り残業
別名:持ちかえり残業、持帰り残業、風呂敷残業
やり残した作業を、自宅に帰って引き続き行うこと。
持ち帰り残業は基本的に時間外労働の一種であり、かつ賃金の支払い対象に含まれない、いわゆるサービス残業の一形態に該当する。ただし、会社に居残って行う残業と比べて自由度が高く、必ずしも同一視はされない。最近ではコンピュータとインターネットを通じて家でも作業できる環境が整いやすくなっており、かつてに比べて持ち帰り残業を行う敷居が低くなっている。
2011年に石川県金沢市で塾講師の女性が自殺する事件があり、遺族は2015年9月に自殺の要因が持ち帰り残業の負担を要因とする過労自殺だったとして提訴する構えであることが報じられている。
風呂敷残業
(持ち帰り残業 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/08 06:02 UTC 版)
風呂敷残業、ふろしき残業(ふろしきざんぎょう)は、通常の労働時間内に終わらない仕事を自宅に持ち帰ってすること[1]。労働時間外に事実上の労働をする[2]ことになり、賃金支払いの対象とならないため、サービス残業の一形態とされることもあるが[3]、会社など特定の場所に留まることを拘束されるわけではないので、別個の概念とされる[1]。
- ^ a b “サービス残業/ふろしき残業”. ビジネス用語の豆辞典. 2013年2月3日閲覧。
- ^ 労働時間外の事実上の労働を、「時間外労働」と混同しないよう注意。日本の労働基準法では、法定労働時間を超える労働を「時間外労働」というが、労働時間は使用者・監督者の下で労働に服しなければならない時間のことであり、退勤後はこれには含まれないのが原則である。
- ^ a b c d “クラウド残業―仕事の持ち帰り方進化(コトバの鏡)”. 日経プラスワン: p. 2. (2013年1月26日) - 日経テレコンにて閲覧
- ^ “風呂敷残業に残業手当は必要か?”. 西塔社会保険労務士事務所. 2013年2月3日閲覧。
- ^ a b c 佐藤正知 (2007年6月25日). “(働く人の法律相談)持ち帰り残業 「仕事」と認められる条件は”. 朝日新聞・夕刊: p. 9 - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ a b c “(9)「リモート残業」は賃金請求できるか?”. 労働時間短縮研究所. "013-02-03閲覧。
- ^ a b c d e 神田一樹 『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』 税務経理協会、2014年、94-95頁。ISBN 978-4-419-06064-0。
- ^ 佐々木康之 (2013年1月7日). “〈取材後記〉刺し身とUSBメモリー 機密守る適応力”. 朝日新聞デジタル. 2013年2月3日閲覧。
- ^ “日本語俗語辞典 メール残業”. ジャストレ. "013-02-03閲覧。
- ^ a b 志木サテライトオフィス・ビジネスセンター 『テレワークの動向と 生産性に関する調査研究 報告書』(PDF) 総務省情報通信国際戦略局情報通信経済室、2010年、11頁。
- ^ a b 相田利雄「月例研究会 (2011年1月26日) 比較・大企業と中小企業で働くということ (PDF) 」 、『大原社会問題研究所雑誌』第630号、2011年3月25日、 85頁、2013年2月3日閲覧。
- ^ 白田浩 (2007年1月26日). “(私の視点)残業代ゼロ 法案再提出は許されない”. 朝日新聞・朝刊: p. 12 - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
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