HEMTT
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/09 20:06 UTC 版)
HEMTT Heavy Expanded Mobility Tactical Truck | |
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![]() M978 フューエルタンカー | |
種類 | 8x8 オフロードカーゴトラック |
原開発国 |
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運用史 | |
配備期間 | 1982年-現在[1] |
配備先 | アメリカ陸軍[1] |
開発史 | |
製造業者 | オシュコシュ[2] |
値段 | $135,000から |
製造数 | 13,000[3] |
派生型 |
M977 カーゴトラック M978 フューエルタンカー M983 トラクター M984 回収車 M985 カーゴトラック |
諸元 (M977A2[1][2][3]) | |
重量 | 38,800 lb (17,600 kg) |
全長 | 33.4 ft (10.2 m) |
全幅 | 8 ft (2.4 m) |
全高 | 9.3 ft (2.8 m) |
要員数 | 2名 |
| |
エンジン | MTU デトロイトディーゼル 12.1 リッター |
変速機 | アリソン 4,500SP/5-スピード オートマチック |
懸架・駆動 | ヘンドリクソン(イコライザービーム付き) |
地上高 | 24 in (610 mm) |
燃料タンク容量 | 155 US gal (587 l) |
行動距離 | 400 mi (644 km) |
速度 | 62 mph (100 km/h) |
HEMTT(Heavy Expanded Mobility Tactical Truck, 重高機動戦術トラック)は、アメリカ軍が運用する8輪ディーゼルエンジンオフロードトラックシリーズの一群である。公的には「8x8 10トン カーゴトラック」と表現されている。HEMTTは、1982年にM520 ゴアを代替する形でアメリカ軍での正式運用が開始された[3]。HEMTTは、オシュコシュ社によって製造され、民間では空港用の消防車などとしても運用されている。また、HEMTTの10x10輪駆動型がPLS(Palletized Load System)の車体として用いられている。
類似の車両として、アメリカ海兵隊は同様にオシュコシュ社が製造するLVS(Logistics Vehicle System)を運用している。LVSはHEMTTと違い、セミトレーラーのような連結式車両となっており、前部の牽引ユニットに後部ユニットを結合させるモジュラー構造となっている。逆に、HEMTTは単一の車体である。
概要
HEMTTの主要任務は、アメリカ陸軍に兵器や軍用車両・装甲戦闘車両などの充実した補給・補充能力を提供することである。アメリカ軍の重輸送車両の重要なワークホースであることを現在13,000両ものHEMTTが運用中であることが物語っている。
標準的な5トントラックに比べて、より多くの車輪、全輪駆動と太い低圧タイヤの組み合わせ、そして、過給機付きエンジンによるきわめて高い機動性を誇る。
バリエーション
- M977/M985 カーゴトラック
- 弾薬などを含め、あらゆる種類の貨物を輸送する。車体後部にクレーンを備える。
- M978 フューエルタンカー
- 後方で装甲戦闘車両やヘリコプターなどに燃料を補給するタンクローリー。
- M983 トラクター
- MIM-104 パトリオット地対空ミサイルや、MGM-31 パーシング準中距離弾道ミサイルを牽引するトラクター(西ドイツでは同様の任務をMAN社のトラクターが行っていた)。
- M984 回収車
- 行動不能になった車両を修理のため引き上げ、牽引する回収車両。
- M1074
- 派生型の10x10 PLS トラック。キャビン後方にクレーンを備える。
- M1075
- 派生型の10x10 PLS トラック。
- M1076
- PLS トラックで牽引される6輪のトレーラー(PLST)。
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M983 トラクター (牽引しているのはMIM-104 パトリオット) |
M984 回収車 | M1074 PLS (搭載しているのはハンヴィー) |
M1074 PLS (搭載しているのはハンヴィー) |
基本的なHEMTT(M977/M985)のコストはおよそ$135,000から。
HEMTT A3は、A2型から主にラジエーターや冷却ファンに改良が施されている。
HEMTT A4は、このシリーズの最新型で、従来型のデトロイトディーゼルエンジンをキャタピラー C15/17直列6気筒ディーゼルエンジンに置き換えている。これは、高度に電子化され、ターボチャージャーも備えている。以前に比べ出力は高まり、燃費も向上している。OBD2様のシステムを用いているにもかかわらず、メンテナンスはシンプルであり続けている。
すべてのモデルで最大で水深48インチ(約1.2m)までの浅瀬を通過でき、C-17 グローブマスターIII、C-130 ハーキュリーズ、C-141 スターリフター輸送機に搭載可能である[1]。
運用者
関連項目
出典
外部リンク
M1075
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