骨組みのない土塀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 16:23 UTC 版)
骨組みのない土塀は、壁土の中に使用済みの瓦や小石、砂利などを入れて固めたものが主流である。「練塀」や「太鼓塀」とよばれる。この形状の土塀は姫路城に現存例が多く、復元物では臼杵城の鐙坂などに見られる。一方、レンガのように土を固めたものを積み重ねて造ったものが備中松山城に現存する。何れも漆喰を表面に塗って仕上げ、壁の厚さは1尺(約300ミリメートル)以上ある。 特殊な練塀では、名古屋城二の丸に「南蛮練塀」(なんばんねりべい)というものがあるが、砂と砂利に石灰、油などを混ぜて強固に固めた「南蛮たたき」とよばれる手法によって造られたものである。現在も二の丸北面に一部が現存する。 また、中近世の城郭では類例が「油塀」と呼ばれる姫路城のもの1棟しか確認されていないが、築地塀もある。 外側(姫路城) 内側(姫路城) 塀の妻側(備中松山城三の平櫓東土塀) 城の築地塀(姫路城油塀) 南蛮練塀(名古屋城二の丸)
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