骨密度、骨粗鬆症への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/09 18:53 UTC 版)
「酸性食品とアルカリ性食品」の記事における「骨密度、骨粗鬆症への影響」の解説
カルシウム・パラドックス 2002年のWHOの報告書では、カルシウムの摂取量が多い国に骨折が多いというカルシウム・パラドックスの理由として、カルシウムの摂取量よりも、タンパク質によるカルシウムを排出させる酸性の負荷の悪影響のほうが大きいのではないか、と推論されている。 たんぱく質による骨密度低下 ハーバード大学で、栄養学を教えているウォルター・ウィレット教授は、タンパク質を摂取しすぎれば酸を中和するために骨が使われるので骨が弱くなる可能性がある、として注意を促している。 砂糖や動物性食品による骨密度低下およびそれを防止する食品 海外の骨粗鬆症の診療ガイドラインである『骨粗鬆症 診断・予防・治療ガイド』では、砂糖や動物性食品はカルシウムを奪う「骨泥棒」とされ、骨粗鬆症の予防のためアルカリ性食品を摂取するように言及している。また、そうしたことで発生した血中の酸を中和するのは骨の仕事だと解説している。閉経後の女性に体内の酸を中和する量のアルカリを与えた結果、排出されるカルシウムが減り、骨形成を促進すると考えられた。ハムスターに多量の砂糖を与えたら骨粗鬆症が起こった。ラットに多量の砂糖を与えたら骨量が低くなった。野菜と果物を多く食べた子供は尿中のカルシウムの排出量が少なかった。野菜と果物の摂取量が多いほど骨密度が高いという研究結果が老若男女それぞれにある。 こうして酸性を中和するために溶出したカルシウムは、尿路結石のリスクも上げる。
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