預入・分別・統合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 06:49 UTC 版)
資金洗浄では、金融機関の架空口座等を利用し転々と送金を繰り返したり、債券や株式を購入したり、古典的な方法としては大口寄付をしたり、海外送金し架空ビジネスに利益計上させて国内に戻したり、合法的な財産と混和させるなどの方法が採られる。銀行口座または投資信託で分散投資をするのが預入である。それをたとえばオフショア市場で繰り延べすれば分別となる。架空事業への計上や合法資産との混和については統合に該当する。 預入・分別・統合は、資金洗浄の典型的手段である。実施が左から順に行われるとする文献は存在するが、通常は別々にあるいは同時に進める。預入とは、犯罪行為から得られた一定の現金を、金融システムあるいは合法的な商業サービスへと物理的に預け入れることを指す。分別は、現金の出所を、幾つかの金融機関との取引を通すことによって、犯罪活動という大元から分離することを指す。当然に、取引は預入された口座で実施される。統合は、違法行為によって得られた資金と合法的に得られた資金を統合し、所有権について合法的な根拠を持たせることを指す。 なお、資金洗浄は必ずしも金融機関を利用しない。他にも送金の手段と宛ては多いからである。ネット決済サービスを使い、さらに合法的な商取引を媒介することによって送金を達成する計画は「托卵法」と呼ばれている。
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