須走村とは? わかりやすく解説

須走村

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/10 09:45 UTC 版)

すばしりむら
須走村
廃止日 1956年9月30日
廃止理由 編入合併
須走村小山町
現在の自治体 小山町
廃止時点のデータ
日本
地方 中部地方東海地方
都道府県 静岡県
駿東郡
市町村コード なし(導入前に廃止)
面積 42.54 km2
(境界未定部分あり)
総人口 5,067
国勢調査1955年
隣接自治体 静岡県
小山町御殿場市富士宮市[注釈 1]富士郡北山村
山梨県
富士吉田市南都留郡中野村鳴沢村[注釈 2]
須走村役場
所在地 静岡県駿東郡須走村
座標 北緯35度21分39秒 東経138度52分02秒 / 北緯35.36094度 東経138.86719度 / 35.36094; 138.86719座標: 北緯35度21分39秒 東経138度52分02秒 / 北緯35.36094度 東経138.86719度 / 35.36094; 138.86719

駿東地域の町村制施行時の町村。23が須走村で橙色が小山町に相当。
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須走村(すばしりむら)は、静岡県の北東、富士山の東斜面にあった駿東郡1956年小山町と合併した。

地理

標高800 mほどの高原に位置する[1]。西に富士山があり山頂までが村域となっていて、東に高根柴怒田村の飛び地である柴怒田村(しばんたむら)・水土野新田(みどのしんでん)と面し、北は静岡県山梨県の県境のある控える高原地帯が占める[1]。古くから富士の登山口である須走口があり、また甲州へ向かう旧鎌倉街道である籠坂峠越の麓集落として発達した[1]

歴史

妙法寺記」の1500年明応九年)6月条に「富士導者参事無限。関東乱ニヨリ須走へ皆導者付也」とあり、長享の乱により富士吉田口から登るべきはずの登山者が皆須走へ回ってしまい、登山者が集中してしまったことが記されている[1][2]。以後も同書には須走に関する記事が続き、1509年永正6年)12月16日には「又極月十六日須走蓮長寺日壽御死去」とあり、「須走蓮長寺」(法華宗、現廃寺)の日寿が没したことが見える[1][3]1526年大永6年)7月31日には籠坂峠の麓、梨木平で甲斐の武田軍今川北条連合軍との合戦があり、「須走殿」ほか駿東の有力武将が何人も討死している[1][3]

さらに1537年天文6年)には「武田殿モ須走口ヘ御馬ヲ出シ」とあるように武田氏が籠坂峠を越えて「須走口」へ出陣し、翌7年10月に今度は北条方の須走殿と垪和殿が上吉田(現山梨県富士吉田市)へ夜討をかけ、宿中の者を殺害している[1][3]1563年永禄6年)3月19日の葛山氏元朱印状(芹沢文書)に「須走口過書」とみえ、須走口関所を管理する芹沢伊賀守は、葛山氏元から徴収した関銭の半分の六〇貫文の納入と荷駄の通過について指示されている[1]

1707年宝永4年)の12月16日には、宝永噴火が発生し、初日に降ってきた高温の軽石によって火事が起こり、集落の76件の建物のうち37軒が焼失した[4]。残った建物も、後の3メートルを越す堆積物で倒壊した[4]

年表 

交通

御殿場市と山中湖方面を結ぶ甲州街道(国道138号)の中継点に位置する。鉄道駅は御殿場線御殿場駅が近い。また、御殿場馬車鉄道が通っていた。

脚注

注釈

  1. ^ 富士宮市と接していたのは御殿場市、北山村を含む4市村境となっていた1点のみである。
  2. ^ 鳴沢村と接していたのは北山村、富士吉田市を含む4市村境となっていた富士山頂付近の1点のみである。

出典

  1. ^ a b c d e f g h 須走村』 - コトバンク
  2. ^ 冨士浅間神社(須走浅間神社)”. 文化遺産オンライン. 2025年6月6日閲覧。
  3. ^ a b c 都留市史資料編 古代・中世 近世I” (pdf). 都留市立図書館. 2025年6月6日閲覧。
  4. ^ a b 富士山 1707年 宝永噴火” (pdf). 一般社団法人 日本防火・防災協会. 2025年6月6日閲覧。
  5. ^ 昭和25年・昭和30年国勢調査

関連項目





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