非線形性の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 21:40 UTC 版)
1955年には、UIC(国際鉄道連合)で新設されたORE(Office for Research and Experiments)により、蛇行動の数理解析問題のコンペティションが開かれた。二軸車を対象とした最も優れた蛇行動解析を決めるもので、蛇行動問題に関心のある研究者を探し出すことが目的でもあった。受賞は、1位:アルジャリア大学のPossel教授、2位:アルストム社のBoutefoy技師、3位:日本国有鉄道の松平の解析で、いずれも問題への完全な回答はなされなかったが将来性を考慮して受賞が決められた。 UICの研究コンペティションの問題条件では、特に非線形性や車輪踏面の摩耗の問題を強調していた。1962年からの日本の新幹線試験走行でも、顕著な台車蛇行動を記録し、ダイレクトマウント方式による側受摩擦抵抗と車輪フランジのレール衝突という2つの非線形特性に起因する蛇行動の可能性が認識された。その後1960年代から1970年代にかけて、コンピュータパワー向上の恩恵を受けて、多くの自由度を持ち非線形性も取り扱う車両運動シミュレーションが発達していった。
※この「非線形性の影響」の解説は、「蛇行動」の解説の一部です。
「非線形性の影響」を含む「蛇行動」の記事については、「蛇行動」の概要を参照ください。
- 非線形性の影響のページへのリンク