非線形実効位相シフト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/10/14 15:24 UTC 版)
「ジル・トルノアのエタロン」の記事における「非線形実効位相シフト」の解説
r1 を実数とする。 すると、δ にかかわらず |r| = 1 が成り立つ。このことは全ての入射エネルギーが反射され、その強度も波長によらず一様であることを示す。しかし、多重反射により位相シフト Φ は非線形となる。 この効果を示すため、r1 は実数で、最初の面における強度反射率 R を用いて r1=√R のように表わせるものとする。実効位相シフト Φ を次のように定義する。 r = e i Φ {\displaystyle r=e^{i\Phi }} tan ( Φ 2 ) = − 1 + R 1 − R tan ( δ 2 ) {\displaystyle \tan \left({\frac {\Phi }{2}}\right)=-{\frac {1+{\sqrt {R}}}{1-{\sqrt {R}}}}\tan \left({\frac {\delta }{2}}\right)} R = 0 のとき、最初の面では反射は起こらず位相シフトは光路長の往復分となり (Φ = δ)、線形な応答を示す。しかし、R を増やしていけば非線形位相シフト Φ は δ に対して右の図のような非線形な階段的応答を示しはじめる。ジル・トルノアのエタロンはレーザーのパルス圧縮(英語版)や非線形マイケルソン干渉計などに応用されている。 ジル・トルノアのエタロンはファブリ・ペローのエタロンに深く関連している。
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