非核酸系逆転写酵素阻害剤
【概要】核酸に似た構造を持たない逆転写酵素阻害剤のこと。逆転写酵素に結合し、活性部位の立体構造を変えることにより酵素の阻害効果を発揮する。NNRTIは短縮形。市販薬としてはネビラピン、デラビルジン、エファビレンツがある。
【作用】一般にNNRTIは単剤でも非常に強力にHIVの増殖を抑制する。しかしわずか1ヶ所の遺伝子変異で耐性となり、しかも短期間におこる。従って併用療法が基本である。NNRTIどうしは交差耐性があるので、相互の併用や変更はしない。また薬剤耐性遺伝子検査でK103Nの結果があると、逆転写酵素の103番目のアミノ酸がリジンからアスパラギンに変異したことを示し、NNRTIに高度耐性である。 またNNRTIは薬物代謝酵素であるチトクロームP450の中のCYP 3A4を誘導する作用がある。このため併用薬のチェックが必要。
【副作用】頻度は低いが重大なものとして(1)皮膚:中毒性皮膚壊死症、皮膚粘膜眼症候群、(2)肝機能障害、(3)顆粒球減少症などがある。
《参照》 ヌクレオシド、 逆転写酵素阻害剤、 ネビラピン、 デラビルジン、 エファビレンツ、 耐性、 交差耐性、 チトクロームP450、 中毒性皮膚壊死症、 顆粒球

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