青化法の代替法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/18 14:40 UTC 版)
シアン化合物は、安価で、効率が良く、生物によっても無害化され得る。しかしながら、シアン化合物は毒性が強いために、より毒性の低い薬剤により金を浸出させる新しい方法が開発されている。 シアン化合物以外の浸出用薬剤には、チオ硫酸(S2O2−3)やチオ尿素(SC(NH2)2)、ヨウ素/ヨウ化物、アンモニア、水銀(アマルガム法)、アルファシクロデキストリンなどがある。薬剤コストや金の回収率などが課題となっている。チオ尿素は、輝安鉱を含む鉱石の処理に商業的に使用されている。水銀は古くから(青化法が開発されるより前から)利用されてきたが、環境問題や健康問題(作業に従事する労働者が無機水銀中毒に罹る可能性が高い)から近年は使用が控えられている。 なお、金鉱石としてではなく、含金珪酸鉱と呼ばれる銅の乾式製錬用の融剤として出荷し、「副産物」として金が分離生産される場合もある。日本における金の生産はこちらが主力となっており、青化法を実施している日本の鉱山は2019年現在では串木野鉱山(支山産の鉱石や買鉱を原料とする)のみとなっている。
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