集団の健康
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 18:18 UTC 版)
予防接種が不完全であると、予防接種を受けた人を含めて、集団全体のリスクが増大する。それは集団免疫が減少するためである。例えば、麻疹ワクチンは9ヶ月から12ヶ月の間に投与されるが、母親由来の抗体の消失 (それ以前は抗体陽転(英語版)に失敗することが多い) と自然感染の間の短期間は、予防接種を受けた子供はしばしば脆弱である。もしすべての子供が予防接種を受けていれば、集団免疫によってこの脆弱性を低下させることができる。アウトブレイク時またはアウトブレイクの危険性がある時に集団免疫を強化することは、集団予防接種の正当化の理由としておそらく最も広く受け入れられている。新しいワクチンが導入されたとき、集団予防接種はその適用範囲を迅速に広げるために役立つ。 集団の十分な割合が予防接種を受けていれば、集団免疫は効果を発揮し、幼すぎる、高齢すぎる、免疫抑制状態にある、またはワクチンの成分に対して重度のアレルギーがある、などの理由でワクチンを接種できない人々のリスクを低下させることができる。免疫抑制状態の人々が感染したときの予後は、一般的な集団よりもしばしば悪い。
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