開発計画の背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 16:29 UTC 版)
Nロケットの打ち上げ能力不足を背景として1975年(昭和50年)から以下のような基本的な枠組みの元に調査研究が開始された。 昭和60年代初頭から10年以上主力機として使用することが可能であること。 静止軌道上に500から800kgの人工衛星を打ち上げることが可能であること。 昭和60年代後半の宇宙輸送系の技術基盤を蓄積できるものであること。 原則として自主技術を用いること。 この研究において上段の構成要素はほぼ決定されていたが、第1段をどういったものにするかが争点となった。第1段を新規開発するのであれば開発計画に間に合わず、N-IIの流用とすると新規開発要素が少ないために開発計画には間に合うが打ち上げ能力が計画値の下限にとなる等、それぞれ問題があった。最終的にはN-IIの第1段を流用した500kg級のロケットH-IA(後のH-Iに該当)をまず開発し、その後800kgまで能力を増強したH-IBを開発するという計画に落ち着いた(後にH-IBは計画中止)。
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