開催地選考の過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/28 19:21 UTC 版)
「2012年夏季オリンピックの開催地選考」の記事における「開催地選考の過程」の解説
オリンピック開催地の選考過程は、立候補を希望する都市を抱える国・地域のオリンピック委員会(NOC)が国際オリンピック委員会(IOC)に申請書を提出することで始まり、開催7年前に開かれるIOC総会でIOC委員の投票によって開催地が決定される。この過程は、オリンピック憲章の第5章34項に定められている。 1999年から開催地の選考過程は2段階の構成に変更された。まず第1段階では立候補の申請書をIOCに提出して「申請都市」となり、IOCが作成した設問に答える形の概要計画書「申請ファイル」を期限日までに提出しなければならない。その後、IOCの作業部会が各都市の申請ファイルを精査して点数評価し、点数の高い都市は大会の開催能力があると見なされ、IOC理事会において「正式立候補都市」に選出される。選出された都市のみ第2段階に進み、期限日までに詳細な開催計画書「立候補ファイル」をIOCに提出する。このファイルを基にIOCの評価委員会(IOC委員、NOC代表、国際競技団体代表、選手代表、パラリンピック委員会代表などで構成)が各都市を4日間現地視察し、その結果から長所と課題を併記した「評価報告書」を開催地決定の1ヶ月前に各IOC委員に送付し、公表する。 開催地を決める投票は、立候補した都市及びその国以外で開かれるIOC総会で行われる。投票はIOC委員によって行われ、各委員がそれぞれ1票を持つ。IOCの会長には投票権がなく、立候補都市を擁する国の委員はその都市が落選するまでは投票に参加できない。過半数の票を得た都市が開催地に選ばれるが、1回目の投票で過半数の票を得た都市が無かった場合は最も票の少ない都市を落選させ、2回目の投票を行う。この手順で過半数の票を得る都市が出るまで投票を繰り返す。開催地に選ばれた都市は、その都市を抱えるNOCの代表が、IOCと「開催確約書」に署名することで正式に開催都市として決定する。
※この「開催地選考の過程」の解説は、「2012年夏季オリンピックの開催地選考」の解説の一部です。
「開催地選考の過程」を含む「2012年夏季オリンピックの開催地選考」の記事については、「2012年夏季オリンピックの開催地選考」の概要を参照ください。
- 開催地選考の過程のページへのリンク