長人の登場する作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 08:55 UTC 版)
『鏡花縁』 大人国が旅の途中に舞台として登場する。身長は普通の人間より高いが「大人」というのは実際は身長が大きいことではなく、徳が高いことを示す「大人」の意味があるとして設定されている。雲に乗って歩くこともできる。雲はそれぞれ個人の「徳」によって色が分かれており、五色のものが最も尊く黒色のものが最も下等だとされるが、僧侶や金持ちに黒色の雲に乗っている者もあれば見事な五色の雲に乗っている乞食もいる。そのため、高官などは色の悪いことを恥ずかしがって移動の時に足もとに布をかぶせたりしているという。 また、長人国も旅の途中に舞台として登場する。長人たちは身長が非常に高いひとびととして登場しており、足の甲の高さだけで主人公たちの背よりも高い。 奈蒔野馬乎人『啌多雁取帳』(1783年) 喜多川歌麿の挿絵による黄表紙。主人公の金十郎が雁によってたどり着いた異国のひとつに大人国として巨大な人間たちの住む国が描かれる。 歌川国芳 朝比奈諸国廻り図(1829年) 朝比奈三郎が出会ったとされるさまざまな異国人物が描かれている錦絵。大人国という表示の下に描かれている。 昭和3年(1928年)に金の星社が出版した『ガリバー旅行記』を抄訳した児童書『大人国小人国めぐり』では、巨人の国の訳語として大人国が用いられている。
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