鉄道創始について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 02:55 UTC 版)
「日本の蒸気機関車史」の記事における「鉄道創始について」の解説
日本では、実物の蒸気機関車よりも早く模型の蒸気機関車が登場した。江戸時代末期の1853年(嘉永6年)、ロシアのエフィム・プチャーチンが来航し、蒸気で走る模型を披露したり1854年(嘉永7年)、アメリカのマシュー・ペリーが江戸幕府の役人の前で模型蒸気機関車の走行を実演した記録がある。また、1853年、佐賀藩の精錬方であった田中久重、中村奇輔、石黒寛二らによって外国の文献を頼りに軌間130mmの蒸気機関車や蒸気船の雛型(模型)が製作された。また、加賀の大野弁吉が蒸気機関車の模型を作った記録がある。さらに同時期に長州藩の中島治平が長崎で購入したか木戸孝允がパリで購入したと伝えられるナポレオン号が山口県立山口博物館に保存されている。これらの機関車は2003年(平成15年)に国立科学博物館で開催された江戸大博覧会で展示された。佐賀藩以外にも宇和島藩で伊達宗城が蒸気船の模型を軍学者である大村益次郎とちょうちん屋の嘉蔵(前原巧山)に作らせたとする記録がある。このように日本では実物よりも先に模型の方が完成したことにより、実物の導入以前に既に蒸気機関の原理や構造への理解が習得されていた。
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