釈迦族への進軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/04 02:57 UTC 版)
しかるにヴィドゥーダバが成長すると波斯匿王の留守中を狙い王位を奪って王位に就いた。 ヴィドゥーダバ王は釈迦族殲滅を企て進撃するが、それを知った釈尊は一本の枯れ木の下で座って待っていたといわれる。進軍してきたヴィドゥーダバ王は釈尊を見かけると「世尊よ、ほかに青々と茂った木があるのに、なぜ枯れ木の下に座っているか?」と問うた。釈尊は「王よ、親族の陰は涼しいものである。」と静かに答えた。しかし釈尊はこれを三度繰り返しつつも、その宿縁の止め難きを知り四度目にとうとう釈迦族のいるカピラ城へ攻め込んだ。「仏の顔も三度まで」ということわざはこの出来事に由来していると言われている。 この時、マハーナーマンがその責任を感じ「自分が池に潜っている間に逃げた人は助けてやってくれ」と懇願したのでヴィドゥーダバがそれを許したが、いつまで経っても池から出てこないので兵に見に行かせると、マハーナーマンは池の草に自らの髪の毛をくくりつけて死んでいたという。彼は釈迦族の500人の女性を掠め取ったといい、期せずして釈迦族はヴィドゥーダバが率いるコーサラ国の軍隊によってほとんどが滅ぼされてしまったといわれる。 またヴィドゥーダバは釈迦族を殲滅して城に戻り兄のジェータ太子(祇陀)も殺害したとも伝えられる。釈尊は「彼とその軍隊は7日後に死ぬだろう」と予言したが、その予言どおり戦勝の宴の最中に落雷によって、あるいは川遊びの最中に暴風雨で増水して海に流され魚の餌となったなどと記録されている。
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