遠隔医療の形式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 08:29 UTC 版)
遠隔医療には二つの形式が存在する。医者が患者へリアルタイムに診療を行う方法と、そうでない方法である。 前者の遠隔医療へはテレビ会議装置の利用が一般的である。このテレビ会議装置またはコンピュータへつけられる周辺機器があり、例えば耳鏡で患者の耳を調べたり、聴診器で鼓動を聴くこともできる。この方法は精神科、内科、リハビリテーション科、心臓科、小児科、産婦人科、神経科、術中病理診断等で有効である。また最近ではロボットを遠隔操作した手術の試みも出てきた。 後者の医療は患者のX線写真や生体信号のデータで、これらは患者が不在でもオフラインで診断が可能である。この方法が有効なのは皮膚科、放射線科、病理科、また眼底写真などの一部の眼科である。またこれらはビジネス化も容易であり特に放射線科診断の分野では民間会社の提供するサービスが増えてきている。一方でリアルタイムでない場合は、医療の安全を確保できないなど負の面の課題がある。たとえば送信側と受信側双方ともに、パスワード共有、成り済ましや取違い等があった場合に検出する方法を確立する必要がある。 近年では、スマートフォンを使っての遠隔診療が受けられるアプリが開発・実用化されている。 これらは辺境や孤立した集落での医療へ有効に利用されている。
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