過去の太陽嵐
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 06:27 UTC 版)
過去に発生したと推定されている太陽嵐は以下のとおり。 紀元前660年グリーンランドの氷床コアに含まれるベリリウム10(10Be)の濃度が高いことが判明しており、史上最大級の太陽嵐が発生したとの説が出されている。 774年 - 775年大気中の炭素14濃度が高まったことが判明(775年の宇宙線飛来)しており、太陽嵐があったとの説が出されている。この場合、1859年に発生したキャリントン・イベントの約10倍の規模であったことが推定される。 993年 - 994年前記同様の炭素14濃度上昇が判明している。「993–994年の炭素14含有量上昇(wikidata)」を参照 1805年 1859年の太陽嵐(キャリントン・イベント/Carrington Event)非常に激しいCMEが発生、18時間足らずで地球に到達し現在でも史上最大とされる規模の磁気嵐を発生させた。まだ普及途中であった電信機器は回路がショートし火災が発生した。 1958年激しい太陽フレアとCMEが発生。アラスカのフェアバンクスでは非常に明るいオーロラが観測され、メキシコでも3度に渡ってオーロラが観測された。 1989年1989年3月の磁気嵐 威力は1859年の太陽嵐と比較して半分程度のものであったが、カナダのケベック州一帯で停電が発生した。 2003年11月4日観測史上最も激しい太陽フレアは2003年11月4日のもので、人工衛星や惑星探査機に影響が及び、国際宇宙ステーションでも念のため避難が行われた。しかし、被害は限定的で一時的なものであった。この観測史上最大の太陽フレアはX28であったが、これをはるかに凌ぐ規模の太陽フレアが発生する可能性が指摘されている。 2012年7月23日1859年の太陽嵐に匹敵する威力の太陽風が地球の傍をかすめていたと、NASAが2014年7月になってから公表した。太陽風は地球の軌道上を通っており、発生が1週間前にずれていた場合には地球に直撃する恐れがあった。一方、NASAの太陽観測衛星「STEREO-A(ステレオA)」を直撃しており、同衛星が収集したデータを分析したことで今回の太陽嵐の威力が判明した。
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