過剰診断とがんの進行のばらつき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 06:55 UTC 版)
「過剰診断」の記事における「過剰診断とがんの進行のばらつき」の解説
がんには、進行の早いがん(前臨床期の短いがん)と進行の遅いがん(前臨床期の長いがん)がある。がん検診は、がんを早期に発見するための取り組みで、前臨床期(病気が発生してから症状が出るまで)に発見するものである。スクリーニングは、進行の遅いがんを検出し(長期間にわたって発見されるため)、進行の早いがんを見逃す傾向がある(例えば、2週間で大きく成長するがんは1年毎の検診では発見できない)。スクリーニングでは、もともと進行の遅い予後の良いがんがより多く発見されるため、がん検診が生存期間を延長するように誤認する。これを レングス・タイム・バイアス(Length time bias)と言う。 すべてのがんは必然的に進行するが、前臨床がんの中には、患者に問題を引き起こすほど進行しないものもある。そして、スクリーニング(または他の理由による検査)でこれらのがんが検出された場合、過剰診断が発生していることになる。 下図は、がんの進行の異質性を4つの矢印で表現したもので、がんの進行が4つに分類されている。上の点線はがんにより生命が終わるラインであり、2番目の点線はがんにより症状が出現するラインである。
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