運動の解析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 06:22 UTC 版)
逆二乗の法則に従う力は保存力であり、ポテンシャルは V = −k/r で与えられる。このポテンシャルの下での運動を記述するハミルトン関数は H = p r 2 2 m + p ϕ 2 2 m r 2 − k r {\displaystyle {\mathcal {H}}={\frac {{p_{r}}^{2}}{2m}}+{\frac {{p_{\phi }}^{2}}{2mr^{2}}}-{\frac {k}{r}}} である。この系は保存系であり、エネルギーが保存する。また、変数 φ はハミルトン関数に含まれない循環座標であり、これに共役な角運動量も保存する。先にみたように、2次曲線は二つのパラメータ L, e で表されるため、二つの保存量により運動が決定される。 保存エネルギーを E、保存角運動量を J とすると E = p r 2 2 m + J 2 2 m r 2 − k r {\displaystyle E={\frac {{p_{r}}^{2}}{2m}}+{\frac {J^{2}}{2mr^{2}}}-{\frac {k}{r}}} である。楕円軌道では有限の距離に束縛されているので E < 0 である。長半径は a = k 2 | E | = − k 2 E {\displaystyle a={\frac {k}{2|E|}}=-{\frac {k}{2E}}} となる。また、軌道周期は T = π k | E | 3 / 2 m 2 = 2 π a 3 / 2 m k {\displaystyle T={\frac {\pi k}{|E|^{3/2}}}{\sqrt {\frac {m}{2}}}=2\pi a^{3/2}{\sqrt {\frac {m}{k}}}} となる。周期の二乗が長半径の三乗に比例することはケプラーの第3法則として知られている。
※この「運動の解析」の解説は、「楕円軌道」の解説の一部です。
「運動の解析」を含む「楕円軌道」の記事については、「楕円軌道」の概要を参照ください。
- 運動の解析のページへのリンク