運動の速さ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 00:23 UTC 版)
ある天体が日周運動によって天球上を一日に動く経路(地平線下の経路も含む)の長さはその天体の赤緯の余弦 (cos δ) に比例する。したがって、天体の日周運動の速さは cos δ × 15 °/時 = 15'/分 = 15"/秒 となる。この速さを別の尺度と比較すると以下のようになる。 約2分間で太陽または月の(最大の場合の)視直径1個分動く。 約4秒間で最も大きい惑星の視直径1個分動く。 約1秒間で最も大きい恒星の視直径2,000個分動く。 天体の日周運動はカメラを固定して長時間露出撮影を行なうと観察することができる。天の極に近い周極星はゆっくりとしか動かない。逆に、カメラで日周運動を追尾することで写真上での天体の日周運動を打ち消すには、赤道儀を用いるのが最適である。赤道儀を使うと赤経軸を回転させるだけで日周運動を追尾することができる。赤道儀の中にはモーターを使ってこの追尾(恒星時運転)を自動で行なえるものもあり、天体望遠鏡の架台として広く普及している。
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