遊牧民族征服説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 12:44 UTC 版)
「クルガン仮説#解釈」も参照 19世紀末、比較神話学上の仮説として、フリードリヒ・エンゲルスとJ・J・バッハオーフェンが遊牧民族征服説を唱えた。この仮説はジェームズ・フレイザーの『金枝篇』における文献的研究によって更に促進された。父なる天への信仰は遊牧民に特徴的で、母なる大地への信仰は農耕民に特徴的であると信じられた。 この学説によれば、遊牧民が武力をもって農耕社会を征服し、女神たちを男性の神に置き換えた。この過程で、女性の地位と母権制は軽んぜられ、父権制がもたらされたというのである。性別によった地位が逆転したことで宗教上の変化がもたらされたと想定した。この学説はインド・ヨーロッパ語族の発見と結び付けられ、軍事的な征服過程がこれらの言語の拡散の背景にあったと想像されたのである。父なる天はインド・ヨーロッパ文化の理想とみられた。この時点では「インド・ヨーロッパ人」と「アーリア人」は同義語だった。
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