インド・ヨーロッパ語族の発見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 03:51 UTC 版)
「アーリアン学説」の記事における「インド・ヨーロッパ語族の発見」の解説
アーリアン学説は、インド滞在中のイギリスの法学者・言語学者ウィリアム・ジョーンズの諸言語の比較研究を端緒とする。彼は1786年にイギリス植民地下のインドのカルカッタに高等法院判事として赴任し、サンスクリット語の研究を手掛けた。サンスクリット語の語彙の豊富さや文法構造を称賛し、それがギリシア語やラテン語をはじめとするヨーロッパ諸言語と非常に類似していることを指摘した。ジョーンズはこの事実から、それらの言語のほか、ゴート語、ケルト語、ペルシャ語などインドやヨーロッパの諸言語が全て「ある共通の源」から派生したという学説を立てた。後に考古学者のトーマス・ヤングが同学説を支持し、インドやヨーロッパの諸語は共通する起源をもつ言語の集合であるとして、「インド・ヨーロッパ語族(印欧語族)」と名付けた。この時点では、あくまでこの研究は言語学の「言語類似性」の問題で、「人種」や「民族」に関連する議論ではなかった。
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