貿易商人の話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 10:50 UTC 版)
ロムバルジヤの独身騎士ジャニュアリは60歳にして結婚を思い立ち、メイという若妻を娶る。しかし、ジャニュアリは失明し、妻の浮気を警戒して、片時とも自分のそばから離さない。メイにはダミアンという恋人がいて、庭の樹の上(夫の頭上)で密会しようと計画するが——。 『デカメロン』第7日第9話、ユスタシュ・デシャン(Eustache Deschamps)の『Le Miroir de Mariage』、ギヨーム・ド・ロリス(Guillaume de Lorris)の『薔薇物語』(伝えられるところではチョーサーが英訳した)、アンドレアス・カペラヌス(Andreas Capellanus)、スタティウス(Statius)、『Catonis Disticha(カートーの二行連句)』の影響が見られる。神々(プルートーとプロセルピナ)が事件を見守っていたり、話の途中途中に作者の注釈が挿入されている。テオフラストス作品のような反フェミニズム文学を揶揄っている。
※この「貿易商人の話」の解説は、「カンタベリー物語」の解説の一部です。
「貿易商人の話」を含む「カンタベリー物語」の記事については、「カンタベリー物語」の概要を参照ください。
- 貿易商人の話のページへのリンク