財閥の確立と独占資本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:33 UTC 版)
「大戦景気 (日本)」の記事における「財閥の確立と独占資本」の解説
諸産業の飛躍的な発展を通じて、資本の集積・集中がいっそう進み、独占が強められた。これに対応して銀行資本の集中が進み、五大銀行(三井銀行・三菱銀行・住友銀行・安田銀行・第一銀行)の支配力が拡大した。これとともに銀行資本の産業支配が促進され、大戦中から戦後にかけて四大財閥(三井財閥・三菱財閥・住友財閥・安田財閥)を中心とする独占資本主義がかたちづくられた。古河財閥、大倉財閥、浅野財閥などの資産家も持株会社を設立し、巨大コンツェルンを形成した。 日本の「財閥」は、 1.同族で固める資本の排他性・閉鎖性 2.封鎖的性格を強化する「家訓」「家憲」などの存在 3.豊かな資金力に支えられた自己金融的性格 4.部門ごとには寡占ないし独占的傾向を示す、多角的な事業経営 の諸特徴を有する。 大戦期は、財閥形態が普及したというだけではなく、大資本の新分野への参入や新分野の開拓が活発化し、多角経営の取り組みがなされて、財閥の傘下事業に新しい広がりを見せた時代でもあった。
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