豪華電車・高速電車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 22:52 UTC 版)
在来路線である南海鉄道は、新興勢力である阪和電鉄の開業に対して危機感を持った。阪和電鉄の建設計画が持ち上がると、早くも南海は1923年から対抗策として、電車としてはそれ以前に日本で先例のない豪華な急行列車を大阪難波 - 和歌山市間に運転開始する。 これらは新たに開発した電7形・電付6形(電7系。のちにモハ1001形などへ改称)などで構成される4両編成で、これらの車両のうち、第6編成までは(船舶などと同様に)編成ごとに沿線の名所旧跡にちなんだ「浪速」・「和歌」・「住吉」・「濱寺」・「大濱」・「淡輪」という固有名称が与えられていた。この電7系は扇風機付きの喫茶・優等室を備え、便所も完備するなど日本における本格的な長距離電車列車の嚆矢と言える存在である。 だが大阪 - 和歌山間程度の距離では、むしろスピードに注力する方が現実的であった。このため南海は1929年、阪和モヨ・モタ車にも比肩する出力800馬力・20m級の大型鋼製電車・電9形(のちのモハ2001形)を開発し、電7系に代えて、南海本線の優等列車に投入した。
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