調教管理の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 23:49 UTC 版)
管理馬の出走回数の少なさが特徴として挙げられる。休ませるときはじっくり休ませ、万全に仕上がるまでレースに使うことをしなかったため、「古馬になってから強くなる厩舎」、「休み明けに強い厩舎」という定評もあった。小林は「馬を万全に仕上げてレースに出走させること」を調教師として最も心がけていたといい、「出走させるからには、七、八分で使うこということはなかった。馬によってはレースを使いつつ調子を上げていかなければいけないのもいましたが、そうでない限り万全にしていました。それがファンに対する義務ですもんね。休養明けの勝率は、たぶん一番だったんじゃないですか」と語っている。 こうした理念を一度だけ曲げたことがあり、それがフサイチコンコルドで勝った日本ダービーであった。フサイチコンコルドは体温が安定しない体質であったためデビューが遅れ、勝ち上がった後も日本ダービー前に予定していた前哨戦を熱発で回避。日本ダービーまで残り2週間での急仕上げを行い、レース直前も競馬場への輸送が負担となって一時熱発していたが、小林は「勝負は度外視」で出走に踏み切った。フサイチコンコルドはレースで一変し、鞍上・藤田伸二の「120点の騎乗」(小林)もあって優勝したが、レース後に行われたインタビューでは「正直言って、こういう使い方をしたのは私も初めてですね。長年やってますけど2週間で仕上げて使ったのはね」との感想を語った。
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