調度など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 00:43 UTC 版)
御帳台(みちょうだい) 昼御座の後方にあった天皇の休息所。帳の前には獅子と狛犬が置かれていた。 荒海障子(あらうみのしょうじ) 弘廂の北端に立てられた布張りの障子(襖)。高さ9尺、表には墨で荒海の中島に手長人、足長人のいる図、裏に宇治の網代で氷魚をすなどる図が描いてあった。この障子については『枕草子』や『太平記』で言及されている。 昆明池障子(こんめいちのしょうじ) 弘廂で二間と上御局とのさかいに立てられていた衝立障子。表面(南面)には昆明池の図が、裏面(北面)には嵯峨野小鷹狩の図がそれぞれ描かれる。昆明池とは中国漢の武帝が長安の西方に、軍兵に水上戦をならわせるため造った周囲40里の池のことである。 時の簡(ときのふだ) 時刻を示すために殿上の小庭に立てて置いた簡(ふだ)である。杙でささえて、時刻ごとにたてかえ、内豎がその勤めにあたった。時の簡の位置については、禁腋秘抄に「下侍二間あり、東は妻戸なり、次一間蔀なり。二つにわりて、西は、おろして、御膳(もの)棚をその前に立て、そばに時の簡をたてたり」とある。一昼夜12時を各時4刻にわけ、第4刻のときのみ時の杙をさしたらしい。
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