誤解された TRIZ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/26 06:27 UTC 版)
1997 年 TRIZ は日本で「超発明術」として紹介された。日経 BP 社発行「超発明術 TRIZ シリーズ 1~4」に超発明術と明記されている。超発明術という意味を早合点し、TRIZ を使えば誰でも自動的に発明ができるようになると思いこんだ会社が TRIZ に飛びついたが、多くの企業が思うような成果を出せなかったことで、結果として TRIZ は使えないという誤解を産んだ一面がある。少なくとも自社の製品および業界の知識を保有していない企業が、TRIZ を使ったところで画期的な問題解決策など出ることはない。このことを学校法人産業能率大学は以下のように指摘している。 「日本における TRIZ の歴史が「超発明術」として紹介されるところから始まったため、日本の人々にTRIZの本質が見えにくくなってしまった感があります。私達はややもすれば「魔法の杖」や「占い師の商売道具」に近いものに受取られがちなTRIZを、難しい問題に取り組んで考える人にとって欠くことのできない“当たり前の思考支援ツール”として位置づけ直したいと考えています。」 この文章にあるとおり、TRIZ は思考支援ツールである。正しく理解するためには、アルトシュラーの基本論文を参考にされたい。 TRIZ に関連するソフトウェアには 「IWB(Innovation Workbench)」 と 「Goldfire(GFIN, 旧TOPE)」などがあり、前者はコンテンポラリーTRIZの代表例であるIdeation-TRIZ(I-TRIZ)を開発した専門家達の実践的な思考プロセスと知識ベースとノウハウを提供するものであり、後者は問題分析とともにTRIZに関する知識データベースを検索する検索エンジンとして活用される。その他、TRIZの代表的な発想手法である「発明原理」と「システム進化パターン」をWebアプリケーションとして使える「IDEA-TRIZ Toolbox」という支援ソフトウェアがリリースされている。
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