西洋系ニンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 15:11 UTC 版)
西洋系ニンジンは、ヨーロッパ原産で、オランダやフランスで改良がすすみ、江戸時代末期に日本に伝来した。現在一般に出回っているのはこの西洋種のニンジンで、主にオレンジ色をしており、甘味もカロテンも豊富に含んでいる。三寸群・五寸群などがあるが、現在は五寸群の五寸ニンジンが中心的な品種で、ちょうど五寸 (15 - 20 cm) ぐらいの長さで、金時ニンジンなどと比べて太めなのが特徴。東洋人参とは異なりニンジン臭が少ない。 五寸にんじん:現在、流通されている主流品種。根の長さは15 - 20 cmで、下に向かってやや細くなっている。碧南鮮紅五寸ニンジン(へきなんせんこうごすんにんじん) - 愛知県碧南市で大正時代から作られている在来種。根の赤い色が濃い五寸にんじん。 黒田五寸ニンジン(くろだごすんにんじん) - 長崎で大正時代から作られている改良品種。肉質はやわらかく、ニンジン臭が少ないのが特徴で、生食やジュースにも向く。 子安三寸ニンジン(こやすさんずんにんじん) - 日本の改良品種で、明治時代にアメリカから北海道に渡った品種が東京で改良されたもの。長さ9 cmほどで、短い逆三角形をしているのが特徴。 ミニキャロット(ミニニンジン) - 長さ10 cmほどの小型種。甘みがあり、香りは弱い。生サラダ、料理の付け合わせに使われる。 パリジャンキャロット - 直径3 - 4 cmほどの丸い形の品種。グラッセにしたり、料理の付け合わせに使われる。 ホワイトニンジン - ベルギーやフランスで見られる白いニンジン。品種はルナーホワイトなどがある。加熱しても香りが強く、煮込み料理に使われる。 黄ニンジン - ヨーロッパではポピュラーな根が細くて黄色い系統種。イエローストーンなどの品種がある。カロテンのほか、ビタミンCも豊富で甘味がある。 紫ニンジン - 根にアントシアニンを含む表面が紫がかった色で、中は橙色の系統種。コズミックパープルなどの品種がある。ニンジン特有の香りが強い。
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