衣服解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/04 17:33 UTC 版)
俊足の女性アタランテーが身に着けるタラリアの描写があるが(オウィディウス『変身物語』第10巻591行)、過去には「長い衣(ローブ)」と解釈された経歴がある。14世紀のビザンチンの学者プラヌデス(英語版)をはじめ、17世紀オランダのニコラース・ヘインシウス(英語版)の語釈にもそのように記述され、ルイス&ショートの『ラテン語辞典』(Lewis and Short)にも(この作品のこのくだりでは"かかとに届く長すその衣"の意であると)記載されている。 しかし、この"衣(ローブ)"の解釈には無理がある—なぜならば先行するくだりで、アタランテーは脱衣してこの競走にのぞんだ、とあるからである。 さらには、中世アイルランド語の物語でも、メルクリウスは、"鳥の覆い"または"羽のマント(英語版)"と解釈される衣服を身にまとっているが、これはウェルギリウスの叙事詩などにみられるメルクリウスのタラリアを、そのように解釈したものだと考察される。
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