衝撃吸収ステアリング
クルマの前面衝突時、ステアリングシャフトとステアリングホイールがドライバーの顔や胸の方向に突き出されることから、この衝撃を緩和するためコラムやシャフトに設けられた機構。コラプシブルハンドルともいう。衝撃を吸収する部分の構造によって、ボール摺動式、プレート吸収式、チューブ式などがある。ボール摺動式では、衝突時にそれぞれ2分割のコラムチューブとステアリングシャフトがスライドして短縮する。シャフト側はプラスチックピンが折れて縮むだけで、エネルギーの吸収はチューブ間にはめ込まれたスチールボールの回転抵抗で行われる。また、2次衝撃で運転者がステアリングに衝突したときはコラムブラケットの固定部が外れ、さらにエネルギーを吸収する構造をとる。
衝撃吸収ステアリング
自動車の正面衝突事故では、運転者乗員がもっとも2次衝突しやすい部位はステアリングである。車体の前方に衝突を受ける事故では、ステアリングシャフトが押されて室内に突き出るため、この対策とともに、乗員が慣性で前方に移動してステアリングに衝突した際にも、ステアリング自体が衝撃を吸収する機構が必要となる。現在は、ステアリング中央のパッドの変形によるもの、ステアリング全体で乗員を受け止める支持部の変形によるもの、スポークの変形によるものなどがある。
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