英雄時代の終わり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 14:39 UTC 版)
「南極探検の英雄時代」の記事における「英雄時代の終わり」の解説
南極探検の英雄時代が何時終わったかについては幾つかの異なる見解がある。シャクルトンのエンデュアランス遠征が、英雄時代最後の遠征といわれることがある。別の説ではシャクルトン=ローウェット遠征、別名クエスト遠征中の1922年1月5日、この時代の最終章としてシャクルトンが死んだ日としている。シャクルトンの伝記作者モーゲリーとジェイムズ・フィッシャーに拠れば、「南極探検の英雄時代と機械化時代の間に明確な線を引くことが可能だとすれば、シャクルトン=ローウェット遠征が格好の時点となる。」としている。その船の出航前に検査したジャーナリストは、「装置、装置、どこもが装置だ」と報告した。これには無線、電熱監視台、船の航跡や速度を追跡し記録する「オドグラフ」などが含まれていた。 南極探検の英雄時代は、それが始まるまえに時代錯誤的だったこと、その目標が極点という抽象的なものだったこと、その中心人物がロマンティックであり、男っぽく欠点があり、そのドラマが道徳的だったこと(何をしたかだけでなく、如何にしたかが問題だった)、その理想は国の栄誉だったので「英雄的」だった。ノルウェーやオーストラリアのような新しい国の人種的美徳にとって初期の試験場であり、ヨーロッパが世界大戦にひび割れる前の最後の喘ぎだった。 —Tom Griffiths, Slicing the Silence: Voyaging to Antarctica
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