英雄本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 16:53 UTC 版)
いわゆる「英雄本(ヘルデンブッフ)」散文は、古くはディーボルト・フォン・ハノヴェによる1480年頃の写本に記載され、1590年頃まで印刷本の序章として含まれた散文である。これは、『ニーベルンゲンの歌』に含まれず、『シズレクのサガ』と一致する内容をもつ口承の典拠として、最も重要な資料の一つとされている。 「英雄本」散文にはジークフリートに関する記述はあまりない。ジークフリートはジークムント王の息子であり、「ニーダーラント」出身、クリームヒルトと結婚したとされる。しかし、他の資料に見られない内容として、ディートリヒ・フォン・ベルンがジークフリートを殺し、その復讐を図るクリームヒルトがエッツェルの宮廷での惨劇を指揮したというものがある。これによれば、ディートリヒはジークフリートをヴォルムスのバラ園で殺したとされる。口承ではこのようなバージョンも流布していた可能性がある。
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